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2024年に注目すべき7つのHRトレンド

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皆さん、こんにちは。生産性高く、幸せな職場づくりは進んでいますか?ラボラティック株式会社代表の野口麗奈です。今日は、2024年の7つの人事トレンド関する、大変興味深い記事をお届けします。本記事は昨年を予見するために投稿されましたが、実際はどうだったかも含め、ぜひ、皆さんの組織運営のヒントになれば幸いです。注:記事の出典は、ラボラティックとパートナ関係にある、世界的な従業員経験プラットフォームを提供するCulture Amp社の「7 trends that will define HR in 2024」を日本の読者様向けに訳したものです。

目次

  1. 2024年に注目すべき7つのHRトレンド
  2. 1. 信頼の回復
  3. 2. 次世代のマネージャーはすでに現場にいる
  4. 3. ワークプレイステクノロジーの定着
  5. 4. 通勤に値する経験
  6. 5. 生成AIの経験
  7. 6. 給与の透明性の向上
  8. 7. インテリジェント・テクノロジーが進化しても人間らしさを失わないために
  9. 行動を起こす
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シリーズ・エディター、ディディエ・エルツィンガ(Culture Amp 創設者兼 CEO)からのメッセージ

新しい年を迎える今、未来に目を向け、これからの広範なテーマやトレンドを整理するのは絶好の機会です。さらに一歩進めて、これらのトレンドが私たちの職場にどのような影響を与えるのかを考えることができれば、より実りある時間になるでしょう。

Culture Amp社 のワークカルチャー・エバンジェリストであるデイモン・クロッツが、自身の考えを共有するとともに、4人のリーダーにも意見を伺いました。


ここ数年、働く環境は厳しさを増してきましたが、2023年はこれまでで最も困難な年だったと言っても過言ではありません。

Culture Amp が委託した市場調査によると、500 人以上の人事リーダーが直面している主な課題として、「優秀な人材の獲得競争」「従業員の定着」「柔軟な働き方のバランス」「従業員エンゲージメントの維持」「従業員の成長支援」「パフォーマンス管理」などが挙げられました。これらは従来から人事にとって重要なテーマでしたが、調査結果によると、年を追うごとにその難易度が高まっていることが明らかになりました。

では、これからどう進むべきでしょうか?

2024年に向けて、私たちは働き方の新たなフェーズへと移行しつつあります。テクノロジー、リーダーシップ、コミュニケーションのあり方を見直し、「働きやすさ」を優先しながら、生産性の指標を再定義することで、より一体感のある職場を実現しようとしています。

なぜなら、仕事も、そして仕事以外の世界も厳しさを増す中で、働くこと自体が圧倒されるような負担になりかねないからです。しかし、もし人々が最高のパフォーマンスを発揮しやすい環境を整えることができれば、彼らは「評価されている」「意義のある仕事ができている」と感じるとともに、必要なツールやサポートが十分にあるという確信を持てるようになります。そうした環境を整えることで、従業員も組織も成功へと導かれるのです。

ここでは、2024年における従業員体験のトップ3の予測を、世界の4人の専門家による主要な見解とあわせて紹介します。

2024年に注目すべき7つのHRトレンド

1. 信頼の回復

2024年、職場における「信頼」は最も重要なテーマの一つとなっています。特に、リモートワークが一般化する中で、信頼は働く上で不可欠な基盤となっています。しかし、信頼は一方通行では成立しません。問題は「雇用主が従業員を信頼できるか?」ではなく、「従業員が雇用主を信頼できるか?」にあります。

Culture Amp のピープルサイエンティストは毎年、60万人以上の顧客の調査結果を基にベンチマークを作成し、成果を上げている組織の文化についての洞察を提供しています。特に、従業員エンゲージメント調査では、エンゲージメントを高める重要な要因として「リーダーシップへの信頼」が測定されています。過去数年間、リーダーへの信頼度は比較的安定していましたが、2023年に発生した大規模なレイオフを受け、次回の調査結果ではリーダーへの信頼が大きく低下している可能性が高いと考えられます。

なぜなら、リーダーがコスト削減の手段として安易に人員削減を行い、オープンで誠実なコミュニケーションを確立しない場合、信頼は容易に崩れてしまうからです。信頼は築くのに時間がかかる一方で、失うのは一瞬です。

2024年、リーダーには従業員の信頼を回復するための真摯な努力が求められます。従業員は、情報を秘匿したり、理由を説明しないまま突如として方針転換するリーダーではなく、戦略的ビジョンを組織全体と共有し、率直な対話を重視するリーダーを求めるようになるでしょう。

2. 次世代のマネージャーはすでに現場にいる

職場における世代間のパワーバランスは大きく変化しています。Y世代(ミレニアル世代)はすでに30代から40代に差し掛かり、豊富な経験を持って経営層へと進出しています。一方で、Z世代は単に社会に出始めたばかりではなく、その多くがすでにチームを率いる立場に就いています。つまり、新世代のマネージャーは、すでに現場で活躍しているのです。

デジタルネイティブであるZ世代は、職場でのコミュニケーション、リーダーシップ、企業文化に対して、これまでの世代とは異なる価値観を持っています。彼らはソーシャルメディアの中で育ち、独自の社会的規範を形成してきました。個人的なことだけでなく、仕事上の課題や弱みについてもオンラインで率直に共有することに慣れており、Culture Amp の調査では、Z世代は年長世代よりもその傾向が33%高いことが明らかになっています。

また、彼らは従来のヒエラルキー型のトップダウン構造に疑問を抱き、自身の業務に関わる意思決定に積極的に参加したいと考えています。オープンで双方向のコミュニケーションを重視し、フィードバックの受け取り方、権限の委譲、職場での人間関係の構築などにおいて、これまでとは異なるアプローチを求めています。

さらに、彼らは意思決定のプロセスが直感ではなく、データと根拠に基づいていることを重視します。透明性のある情報共有と、体系的に文書化された環境を求める文化が、彼らの世代において強く根付いているのです。

Z世代のカルチャーシフトは「これから訪れる未来」ではなく、すでに私たちの職場で現実のものとなっています。

3. ワークプレイステクノロジーの定着

この10年間、急速なテクノロジーの進化は主に消費者の需要によって推進されてきました。しかし、2024年には、人事や組織の働き方に特化したテクノロジーが本格的に普及し、新たな時代に突入します。

ITチームと人事チームの連携はこれまで以上に重要になり、未来の働き方を支える「ワークテック・スタック(Work Tech Stack)」を構築するため、より緊密に協力することが求められるでしょう。なぜなら、ワークプレイステクノロジーの本質は、仕事をより速く、よりスマートに、そしてより効率的に進めることにあるからです。

ハードウェアの分野では、Apple Vision Pro のように、職場での活用を前提に設計されたデバイスが市場に登場し始めています。一方で、企業が直面する課題は、これらのテクノロジーを活用しながら、全ての従業員にとって公平な職場体験を提供することです。テクノロジーに精通しているかどうかに関係なく、すべての従業員が同じように恩恵を受けられる環境を整えることが求められます。

ソフトウェアの視点では、AIが職場に変革をもたらし、より質の高い仕事を可能にします。AIツールは人間の仕事を奪うものではなく、むしろ従業員がより高度な業務に集中できるよう支援する存在になります。

とはいえ、AIの職場での活用はまだ発展途上です。Culture Amp の調査によると、労働者の約75%が、チャットボットや Bard、Siri などのAIツールを職場でまったく活用していないと回答しています。AIが真に職場に根付くまでには、まだ時間がかかるでしょう。

しかし、人事リーダーにとってAIは、組織や従業員に関する独自のインサイトを得るための強力なツールとなり、未来の不確実性に対応するための鍵となります。テクノロジーは、これまで想像もできなかった方法で職場の洞察やコミュニケーションのあり方を進化させ、つながりを求め、情報を重視する次世代の労働力を支える基盤となるでしょう。

4. 通勤に値する経験

(ジャスティン・アンスワットによる予測)

2024年(そしてその先も)、オフィスへの出社を義務づける指示や「出社必須」の方針は、オフィスの役割そのものを見直す絶好の機会を逃しています。

かつてオフィスは「仕事をこなす場所」であり、チームとの交流やアイデア交換はオフサイトで行うものでした。しかし、今やオフィスの役割は変わり、「タスクをこなす場」から「人とつながる場」へとシフトしています。

社員にオフィスへ来てもらうのであれば、単なる義務感ではなく、「行きたくなる理由」を提供する必要があります。義務的な出社ルールを強調するのではなく(これは ROBI:「Requirement of Badging In(出社義務)」と呼ばれます)、「オフィスに行けば、何が得られるのか?」 に焦点を当てることで、出社の価値を高めることが重要です。

つまり、オフィスでしか体験できない価値を生み出す ことが求められます。たとえば、経営層と直接対話できるセッションでは、社員がリアルタイムでフィードバックを得ることができます。また、オフィスを 「ミニカンファレンスの場」 として活用することで、新しいアイデアが生まれ、社内のつながりが強化されるのです。こうした体験こそが、「わざわざ通勤する価値のあるもの」となります。

Culture Amp のデータによると、社員がオフィスに行きたいと考える最大の理由は 「チームランチ」「チームミーティング」「成長の機会」 です。これらを「通勤する価値のある体験」にすることで、社員がオフィスに行くことをポジティブに捉え、組織とのつながりや成長を楽しめるようになります。

しかし、この「オフィス改革」にはリスクもあります。それは、「ダブルシフト問題」 です。

つまり、「オフィスでの時間がつながりや学びの場になったとしても、業務を進める時間が確保されていなければ、結局、自宅で仕事をする時間が増えてしまう」という懸念です。社員がオフィスで交流し、学び、その後、自宅で遅れたタスクをこなすことになれば、結局「より少ないリソースでより多くのことをこなせ」という負担を強いることになりかねません。

「オフィスに行くこと」が従業員にとってさらなる負担とならないようにすること。 これこそが、2024年に求められる「通勤に値する体験」の本質です。オフィスは、社員の働きやすさを考慮しながら、学びと仕事の両方を実現できる場へと進化していく必要があります。

5. 生成AIの経験

(カースティン・ファーガソン博士による予測)

2024年、ほぼすべての職種の従業員が、生成AIの 生産性向上の恩恵 と その現実的な課題 の両方を体験することになるでしょう。採用プロセスからパフォーマンス管理、シフトの割り当て、研修ニーズの評価に至るまで、あらゆる業務領域でAIが導入されることで、誰もが何らかの形でAIと関わることになります。

しかし、人間の本質として、私たちは 「最適なバランス(ユートピア)」 よりも 「AIによる脅威(ディストピア)」 を想像しがちです。実際、AIアルゴリズムは、従業員のブランド体験や人とのつながり方、新旧スキルの習得方法に大きな影響を与えるでしょう。さらに、もしAIが 単に「仕事を楽にするためのツール」として使われるだけ であれば、従業員の「学ぶ必要性」や、最悪の場合、「考えること自体の必要性」さえも失われてしまう可能性があります。

一方で、AIには 「より少ない労力で、より多くの成果を出す」 という大きな可能性も秘められています。既存の業務を強化し、繰り返し作業や非生産的なタスクにかかる時間を削減することで、より価値の高い業務に集中できるようになるのです。

2024年は、従業員が生成AIを本格的に体験し、私たち全員がこれまでにないスピードで変化していく年となるでしょう。 AIが職場にもたらす影響は、一時的な流行ではなく、今後の働き方を根本から変えていく革新的な要素となるのです。

6. 給与の透明性の向上

(ハング・リーによる予測)

従業員にとって 公平な報酬 は、職場体験の中で極めて重要な要素です。2023年1月に採択された EU給与透明性指令 は、2024年に本格的な実施段階へと移行します。

この指令では、企業に対して男女間の賃金格差に関するデータの収集・報告が義務づけられる だけでなく、不公平が認められた場合には、従業員がその是正措置を確認できるようにする規定も含まれています。これにより、雇用主は キャリアパスの明確化 や 職位の標準化(レベリング)、給与体系の透明化 を進めざるを得なくなります。

この動きがもたらす影響は計り知れません。多くの企業にとって、これは文化的な革命と言えるでしょう。 透明性の向上には組織全体の意識改革が必要であり、そのプロセスは決して簡単なものではありません。しかし、この変革の先には より公平な給与体系 と、それによって生まれる 組織全体の信頼向上 という大きなメリットがあります。

給与の透明性が高まることで、従業員は自身のキャリアの見通しを立てやすくなり、企業との関係性においても安心感が生まれます。2024年は、給与の透明化が「義務」ではなく、「競争力の源泉」となる時代へとシフトしていく年になるでしょう。

7. インテリジェント・テクノロジーが進化しても人間らしさを失わないために

(ステイシア・ガーによる予測)

2024年、職場での従業員体験は、AIを活用したツールの導入推進によって大きく変化する ことが予想されます。生産性と効率の向上を目的に、AIが業務のさまざまな場面に組み込まれていく中で、従業員は 単に「作業を速くこなす」ためではなく、「目的達成の方法そのものを変える」ために、AIを活用するスキルを身につける必要がある のです。

この変化に対応するには、好奇心を持ち、試行錯誤しながら学ぶ姿勢 が求められます。さらに、企業側には、従業員が新しいツールを効果的に活用できるよう、十分なリソース、時間、そして心理的安全性のある環境を提供する責任 があります。

また、AIがもたらす 「超人的」な業務効率化 によって、一部の企業はAI活用を前提にした業績目標の見直しを進める可能性があります。しかし、この方向に行き過ぎると、従業員の「学び続ける姿勢」を抑制し、AIへの適応を阻害する リスクがあります。さらに、「AIによる業務の自動化」が進みすぎると、従業員が「単なる機械のオペレーター」として扱われることへの懸念が生まれ、AIの職場導入に対する不信感を助長しかねません。

そうした状況を避けるためには、AIツールを活用すること自体が学びのプロセスであり、従業員の成長を支援するものであるという考え方を持つことが重要 です。リーダーは、単に「AIを使って成果を出す」ことを求めるのではなく、AIを学習し、適切に活用するプロセス にも焦点を当てた目標を設定すべきでしょう。

AIの進化が、職場の効率を高めるだけでなく、人間らしい働き方を支えるものであるために——2024年は、そのバランスを見極める年になるでしょう

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出典:Culture Amp社原文記事より

行動を起こす

新年が目前に迫った今こそ、2024年のトレンドを見据え、具体的なアクションを起こす絶好のタイミング です。以下のポイントを考えてみましょう。

  1. 信頼の再構築
    リーダーが従業員とビジョンを共有し、フィードバックを積極的に受け付ける新たなコミュニケーションチャネル を確立することで、信頼関係を強化しましょう。
  2. 次世代マネージャーの育成
    Z世代をはじめとする新世代のマネージャーは、フィードバックの与え方・受け取り方に対して新たな期待を持っています。特に、パフォーマンス評価においてどのようなアプローチが最適かを考えましょう。
  3. ワークプレイステクノロジーの定着
    ITチームと人事チームが連携 し、テクノロジーの導入が業務を円滑にするものとなるように調整しましょう。新たな技術が「負担」ではなく、「業務をよりスマートにするツール」として機能することが重要です。
  4. 通勤に値する体験の創出
    オフィスに出社する意味を再定義し、単なる義務ではなく、つながりを生み、アイデアが生まれるような体験を提供 しましょう。ただし、オフィスでの活動が「ダブルシフト」の負担にならないよう、業務とのバランスを考える必要があります。
  5. 生成AIの活用を加速
    AIの導入は、ビジネスのあらゆる側面に影響を及ぼします。従業員がAIに対して前向きに取り組めるよう、AIの活用方法を学ぶ機会を提供 し、組織全体の成長につなげましょう。
  6. AI時代における人間らしさの維持
    AIの導入は「仕事の効率化」だけでなく、「人間の創造性や学び」を支えるものであるべき です。AIスキルの習得を促し、成果を出すことだけでなく、「学習の過程」そのものを評価する仕組みを整えましょう。
  7. 給与の透明性を高める
    給与や報酬の透明性向上は避けられない流れです。リーダーや人事チームは、給与に関する質問にオープンに対応できる準備を整えましょう。給与監査を実施し、不平等があれば積極的に対処する計画を立てることが重要です。

2024年は、職場の進化にとって 本質的な進歩を遂げる年となったでしょうか。これまでの教訓を活かし、組織と従業員のニーズをしっかりと捉え、よりインパクトのある職場体験を創造することが求められます。

世代の変化に適応し、オフィスの役割を再定義し、急速に進化するテクノロジーと向き合う中で、私たちの可能性は無限に広がります。

引き続き、職場をより良い場所にするために、一歩踏み出しましょう。

《この記事に関するお問い合わせ》
ラボラティック株式会社 広報担当

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