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ピープルアナリティクスにピープルサイエンスが必要な理由

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皆さん、こんにちは。生産性高く、幸せな職場づくりは進んでいますか?ラボラティック株式会社代表の野口麗奈です。今日は、皆さんも1度は耳にしているピープルアナリティクスやピープルサイエンスについて、大変興味深い記事をお届けします。ぜひ、皆さんの組織運営のヒントになれば幸いです。注:記事の出典は、ラボラティックとパートナ関係にある、世界的な従業員経験プラットフォームを提供するCulture Amp社の「Why people analytics needs people science」を日本の読者様向けに訳したものです。

目次

  1. なぜ、人間工学(ピープルサイエンス)が重要なのか
  2. マネージャーがより良い意思決定を行うには?
  3. 人間工学(ピープルサイエンス)によるデータ主導の意思決定とは
  4. 人材マネジメントの意思決定をスケールアップする時が来た
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ピープル・アナリティクスは、あらゆる組織の技術スタックに不可欠な機能です。人事チームやピープル・リーダーが、ビジネスで使用する豊富なデータから洞察を導き出すことで、より多くの情報に基づいた意思決定、コラボレーションの促進、有意義な変革の推進が可能になります。

少なくとも、それが理想であり、夢の状況です。

現実には、多くのピープル分析プラットフォームは、人事チーム以外のユーザーのニーズに応えることができません。また、そのような場合でも、データが何を伝えようとしているのか、その洞察をどのように適切な行動につなげればよいのか、必ずしも明確ではないのが現実です。

ピープルデータ主導の意思決定を人事の枠を超え、変革の実現に責任を持つリーダーや意思決定者にまで真に民主化するためには、ピープルアナリティクスには、ピープルサイエンスに根ざした土台が必要です。

なぜ、人間工学(ピープルサイエンス)が重要なのか

ピープルサイエンスは、現代の職場において人々がどのように考え、感じ、行動し、学び、つながり、成長するかを探求します。これは、組織心理学、人事およびビジネスの実践、デザイン思考やシステム思考を組み合わせ、技術的な側面をスケーラブルな形で変換し、誰もが職場をより良くするために活用できる体験や洞察へと昇華するものです。

そして、今こそビジネスリーダーたちはこの指針を必要としています。私たちはこれまで以上にユニークな意思決定を行っています。今日の世界情勢を考えてみてください。ハイブリッドな労働環境、緊迫する地政学的状況、変動する市場の変化……そうした状況を乗り越えながら、日々のチームパフォーマンスに関する決断を下す必要があるのです。

ピープルアナリティクス技術は大きく進歩し、人材データに対する需要はこれまでになく高まっていますが、現在のシステムは、今日のリーダーが下すべき意思決定に十分な支援を提供できているとは言い難いのが現状です。

2023年時点では、RedThread Researchの調査によると、ピープルマネージャーの41%しかピープルアナリティクスを大幅に、または非常に活用しておらず、従業員に至ってはわずか6%しか活用していないことが分かりました。

データや分析が手軽に利用できるのは素晴らしいことですが、意思決定の麻痺というのも偽らざる現実と言えます。情報や選択肢が多すぎると、一般的なな人事担当者、組織開発マネージャー、あるいはビジネスリーダーにとっては、次に取るべき最良の行動を判断することが難しくなってしまうのもまた、現実なのです。

マネージャーがより良い意思決定を行うには?

ほとんどのピープル・アナリティクス・ソリューションに欠けている重要な要素の1つは、ピープルサイエンスをバックエンドの分析、インサイト、ユーザー体験、提案などに組み込むことです。

ピープルサイエンスに基づいたピープルアナリティクスプラットフォームでは、単にデータを提供するだけではありません。独自の従業員データや体験を、査読済みの学術文献や実地経験と組み合わせて、現代の職場の複雑さを考慮したインサイトや提案を作り出すことこそが重要なのです。

このようにピープルサイエンスがプラットフォームに組み込まれた状態であれば、すべてのリーダーが自信を持って自分自身でピープルアナリティクスプラットフォームを効果的に活用できるようになります。優れたプラットフォームはリアルタイムの分析を提供し、使いやすいインターフェースを備え、リーダーが自分の肩に小さなピープルサイエンティストを持っているかのように感じさせ、何に注目すべきかを指摘し、科学的に証明された次の最良のステップを推奨することが可能になるのです。

これこそが、Culture Amp社のピープルアナリティクスが目指していることなのです。人事部門や会社の経営層・リーダーは、単一のプラットフォーム上でデータを収集、統合、整理するだけではありません。従業員のライフサイクル全体にわたってビジネスに不可欠な人材に関するインサイトを示す魅力的なビジュアライゼーションやデータストーリーを用いて、十分な情報に基づいた意思決定を行うことまでも可能にするのです。

「従業員のエンゲージメントや体験データ以上の情報を人事責任者やマネージャーに提供することは、彼らがより良い意思決定を行うのに役立つはずです」と、RedThread Researchの共同設立者で主席アナリストのステイシア・ガー氏は話します。「Culture Ampは、歴史的にマネージャーの手に技術を届けることに大きな重点を置いてきました。彼らの新しいピープルアナリティクスの提供により、マネージャーはより有益なインサイトにアクセスできるようになります。」

人間工学(ピープルサイエンス)によるデータ主導の意思決定とは

まずは、その例を見てみましょう。ピープルサイエンスが提供するインサイトがなければ、マネージャーはチームの最低得点の調査項目が報酬に対する満足度であるというデータポイントを見たとしたら、報酬が低すぎて給与を引き上げる必要があると仮定する可能性が高いはずです。

その結果、マネージャーはチームに対して懸念を示し、調査が必要であることを伝えるかもしれません。マネージャーは給与チームと連絡を取るか、問題があれば上司に上申することにもなりかねません。状況を是正するためにやるべきことがさらに増え、甚大なコストがかかるのは明白です。さらに、従業員は実際に報酬面などに会社として問題があるのだと理解してしまうことでしょう。

ピープルサイエンスに基づいたピープルアナリティクスを利用すると、リーダーは単にデータを得るのではなく、チームのパフォーマンスとエンゲージメントを最も効果的に改善する方法を知るために必要な情報を得ることができます。

ピープルサイエンスによる洞察とは
Culture Amp社のピープルアナリティクスを利用すると、マネージャーは従業員の感情や実体験の統計パターンを考慮した、より意味のあるインサイトを得ることができます。

上記の報酬満足度の例を使うと、Culture Ampのプラットフォームを使用する管理職であれば、低いスコアに伴うインサイトも確認することができます。具体的には次のような内容です:

最低得点の項目は報酬に対する満足度ですが、この項目は従業員のエンゲージメントと強い相関があるわけではありません。この項目はエンゲージメントと強い相関関係がないため、これに対処してもおそらく彼らのコミットメント、モチベーション、または努力にプラスの影響を与えないでしょう。加えて、従業員が給与に対する満足度を自己申告する可能性が低いことから、ベンチマークにおいてもこの項目はスコアが低くなっています。

本件に対処する最善の方法は、このスコアが低いとはいえ、ベンチマークと同等であり、エンゲージメントの低いドライバーであることをチームと共有することです。そして、自社の報酬についての考え方、意思決定の方法、そして、それが従業員にとって重要であれば、収入を増やす方法について考えてもらうしかありません。

Culture Amp社のインサイト例

プラットフォームがこのようなガイダンスを提供すると、どのインサイトに基づいて行動を取るべきか、または他にもっと効果的な焦点があるかについての科学的な研究や裏付けも提供します。この例では、マネージャーがより正確なコミュニケーションをデータを使いながら、従業員に結果についての背景を提供し、エンゲージメントやパフォーマンスに大きな影響を与える要因に集中できるように促せるのです。

Culture Amp社のピープルアナリティクスは、企業が意思決定を行う方法に大きな変化をもたらしています。こういった対応は、組織の人材とビジネスデータの可能性を最大限に引き出し、組織のパフォーマンスを向上させるための技術によって推進されているものなのです。

人材マネジメントの意思決定をスケールアップする時が来た

HRテクノロジーがビジネス全体のニーズに対応できる規模で提供されると、組織は投資に対する実質的なリターンを目にすることができます。

ピープルサイエンスに支えられたピープルアナリティクスは、組織のリーダーやマネージャーに必要な意思決定のインテリジェンスを提供し、従業員や企業文化に関するインサイトを、直接ビジネス成果に変えることができるようになります。これにより、組織全体のパフォーマンス向上と持続可能な成長が実現されるのです。

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ラボラティック株式会社 広報担当

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